「Ventoy」で1本の USB メモリーに複数のインストール ISO をブチ込んでマルチブートしてみた。


目次

EtcherやmintstickだとUSBフラッシュメモリー1本につきディストリビューション1つですが、Ventoyを使うと複数のディストリビューションのインストールISOをマルチブートできます。

空きスペース、MOTTAINAI 👻

Ventoyのインストール

Manjaroでは公式リポジトリに収録されていたので、ターミナルから

$ sudo pamac install ventoy

でインストールしました。

Ventoyの使い方

USBフラッシュメモリをVentoyでフォーマットしてインストールISOをコピーするだけです。

追記:2021-10-25

Ventoy 1.0.52からLinux版にもGUIが追加されました。CLIのやり方も残しておきますが、必要ない方はGUIの使い方まで読み飛ばして大丈夫です。

Ventoy CLIでUSBメモリをフォーマットする場合。

まずはUSBフラッシュメモリーをパソコンのUSBポートに挿します。

つづいてVentoyを起動と行きたいところですが、ここで驚愕の事実が発覚しました。

Windows版と異なり、Linux版にはGUIが用意されていないようです 😨

よってCLIで作業を進めるのですが、恐れることはありません。

ヘルプもたったこんだけ。

$ ventoy --help
/opt/ventoy ~

**********************************************
      Ventoy: 1.0.20
      longpanda [email protected]
      https://www.ventoy.net
**********************************************

Usage:  Ventoy2Disk.sh CMD [ OPTION ] /dev/sdX
  CMD:
   -i  install ventoy to sdX (fail if disk already installed with ventoy)
   -I  force install ventoy to sdX (no matter installed or not)
   -u  update ventoy in sdX

  OPTION: (optional)
   -r SIZE_MB  preserve some space at the bottom of the disk (only for install)
   -s          enable secure boot support (default is disabled)
   -g          use GPT partition style, default is MBR (only for install)

~

英語ですが平易なのでヘルプを見ながらやれば大丈夫!

今回は↓のようにしました。

$ sudo ventoy -i /dev/sdc

**********************************************
      Ventoy: 1.0.20
      longpanda [email protected]
      https://www.ventoy.net
**********************************************

Disk : /dev/sdc
Size : 57 GB
Style: MBR


Attention:
You will install Ventoy to /dev/sdc.
All the data on the disk /dev/sdc will be lost!!!

Continue? (y/n) y

All the data on the disk /dev/sdc will be lost!!!
Double-check. Continue? (y/n) y

Create partitions on /dev/sdc by parted in MBR style ...
Done
mkfs on disk partitions ...
create efi fat fs /dev/sdc2 ...
mkfs.fat 4.1 (2017-01-24)
success
mkexfatfs 1.3.0
Creating... done.
Flushing... done.
File system created successfully.
writing data to disk ...
sync data ...
esp partition processing ...

Install Ventoy to /dev/sdc successfully finished.

/dev/sdc の部分は環境に合わせて置き換えてください。

$ sudo fdisk -l

↑のコマンドで調べると良いです。

途中でUSBフラッシュメモリー内に保存してあるデータが全部消えるけどいい?って聞かれてます。大事なことなので2回聞かれます。

消えると困るデータはあらかじめバックアップとっておきましょう。

よければ都度キーボードで「y」を入力して Enter を押して先へ進みます。

しばらく待つとフォーマットが完了します。

Ventoy GUIでUSBメモリーをフォーマットする場合

知らぬ間にVentoyがスタートメニューに追加されていたので、普通に起動します。

Ventoy GUI

「機器」欄から目的のUSBフラッシュメモリーを選択して「導入」ボタンをクリックするだけです。

「パッケージ中のVentoy」はパソコンにインストールされたVentoyのバージョンを、「機器中のVentoy」はUSBフラッシュメモリーにインストールされたVentoyのバージョンを表します。「機器中のVentoy」のバージョンが低いときは「更新」ボタンをクリックしてアップデートします。

MBRじゃなくてGPTでインストールしたいときなどは「設定」から。

「Language」から日本語化できますが見ての通り微妙なので、英語のまま使っても良いかも。

インストールISOをUSBメモリーにコピー

VentoyでフォーマットしたUSBフラッシュメモリーにお好みのディストリビューションのインストールISOをコピーします。ふつーにファイルマネージャーで良いですよ。

フォーマットさえ済ませてしまえば後から追加も削除も思いのままです。

UEFI(BIOS)の設定

パソコンを再起動してUEFI(BIOS)画面に入り、USBフラッシュメモリーから起動するように起動順序を変更します。

大抵のデスクトップPCではパソコンの起動ロゴ画面でDeleteキーを連打してればUEFI(BIOS)画面に入れます。

Ventoyでマルチブート

再起動すると↓のようなブート画面が表示されます。

ブート画面

キーボードの矢印キーで任意のディストリビューションを選択し、起動できます。

まとめ

VentoyのおかげでUSBメモリーが有効活用できます。開発者様、ありがとうございます。

リンク

更新履歴

  • 2020-10-03:公開
  • 2021-10-25:Linux版GUIの使い方を追記。
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